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 お知らせ と トピックス

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お知らせ

「意見の広場」へ「 下鈎遺跡のミステリー 」を掲載しました(H30.12.28)

下長遺跡は、弥生時代中期に環濠集落として栄えますが、大きな川が集落を横切ってながれています。これで防御できるの?
弥生時代後期には、伊勢遺跡とともに原倭国の中核として栄えました。どのような役割分担をしていたのだろう?
遺跡の様子を見ていると、「なんでだろう?」と思う疑問や謎が数々あります。
そのような不思議や疑問について、状況証拠を踏まえながら考察してみました。

是非ご覧ください。 こちらから ⇒ 「下鈎遺跡のミステリー」

「下鈎遺跡」のホームページを公開しました(H30.12.1)

下鈎遺跡は滋賀県栗東市にあり、伊勢遺跡の近くにあった弥生遺跡です。弥生時代中期期には環濠集落として栄え、後期には伊勢・下鈎遺跡群として共に原倭国の中核として栄えた集落です。
後期には伊勢遺跡と同じような独立棟持柱付大型建物(祭殿)や高床式大型建物が見つかっています。また、青銅器製品のみならず、青銅器を鋳造するときに発生する付随物がいろいろ出土しており青銅器生産の拠点と考えられています。

是非ご覧ください。 こちらから ⇒  下鈎遺跡バナー


H30年度 弥生人養成講座が開催されます

 国史跡下之郷遺跡からは、弥生人の生活や文化、自然環境を知るうえで貴重な遺物が多数出土しています。下之郷史跡公園では、弥生時代の生活技術(衣・食・住)を学ぶために、下記の講座が開催されます。
【弥生の米づくり】
 自分で植えた稲を刈り取り、調理します。小学生は石包丁をもらえ、穂つみ体験ができます。
講座
開催日
 項目
 講座内容
第1回
6月2日(土) 田植え 穴あけ法で「赤米」等を植える
第2回
9月15日(土) 稲花の観察 鳥形と石包丁つくり
第3回
10月20日(土) 稲刈り 稲刈りとハサ掛け、天日干し
第4回
10月27日(土) 脱穀・精米 千歯こき、臼で脱穀やモミスリ
第5回
12月17日(土) 米料理・試食 収穫したコメの調理とお話し
講  師:土山博子さん(稲と雑穀の会)ほか
場所・時間:下之郷史跡公園の弥生水田。 いずれも午前9時から12時まで
定員・参加費:家族参加で20組、子供だけでの参加は不可。無料

【弥生織り】
 収穫したカラムシの繊維から糸を作り、復元した弥生の織機で模様を布に織り込みます。
講座
開催日
 項目
 講座内容
第1回
6月23日(土) 繊維取り カラムシの苧引きをして繊維取り
第2回
7月14日(土) 糸づくり・染め 繊維を撚りついで糸作り
第3回
9月8日(土) 整経 機にかける準備と弥生の機織りの説明
第4回
10月6日(土) 織の実践 復元した弥生時代の織り機で布を織る
第5回
2月2日(土) 展示と講演 作品の展示解説と原始機のお話し
講  師:立石文代さん(弥生織りの会)、東村純子さん(福井大学)、中山厚子さん(アルスシムラ)ほか
場所・時間:下之郷史跡公園 環濠保存施設。 いずれも午後1時半から4時まで
定員・参加費:大人20人(子供同伴可)。無料

【弥生土器づくり】
 専門家から土づくり・成形・施文・野焼きの話を聞きながら弥生土器復元に挑戦します
講座
開催日
 項目
 講座内容
第1回
6月17日(日) 粘土を見る 土の話しと採掘現場の見学
第2回
8月25日(土) 土づくりと成形 素土づくりと成形技術の説明、体験
第3回
9月1日(土) 成形と装飾 出土土器(装飾)の観察と復元製作
第4回
10月7日(日) 野焼き 土器焼きの話と解説、野焼き実践
講  師:宮本ルリ子さん(陶芸作家)、岡田南史さん(陶芸作家)、
川澄一司さん(信楽窯業技術試験場)、伊藤公一さん(元信楽窯業技術試験場)
場所・時間:下之郷史跡公園 環濠保存施設。 第1〜3回は午後1時半から4時半まで
第4回は午前10時から、雨天の場合は翌日10月8日(祝)同時刻に実施
定員・参加費:大人20人。無料
【問合せ申込み】 どの講座も事前申し込みが必要
 下之郷史跡公園(火曜日、祝日の翌日は休館) 守山市下之郷1丁目12-8
電話・FAX 077-514-2511  メール shimonogo@eco.ocn.ne.jp

トピックス

「銅鏃の鋳型」が発見されました(H30.10.10)

鋳型 第9次発掘調査(昭和62〜63年)で見つかった遺物の見直し作業が行われており、これまで砥石として扱われていた石製品が「銅鏃の鋳型」であったことが判明しました。
銅鏃(どうぞく)とは、弓矢で使われる銅製の矢じりで、縄文時代から弥生時代に多く用いられていた石製の矢じりに代わるものです。
鋳型は直方体のキメの細かい石製品で、実際に砥石として使われていたものなのですが、側面をよく見ると銅鏃の形が彫り込まれていました。銅鏃の鋳型として使われていたものが用済みになり砥石として再利用されていたものです。
第9次発掘調査では第2環濠から第6環濠までの5条の環濠が見つかってており、鋳型は第5環濠(内から5番目)の
中から見つかったものです。 鋳型
鋳型は「連鋳式」と言って、複数本の銅鏃を一度に作ることのできる物です。これは、技術的には弥生時代後期のものと考えられています。
下之郷遺跡で石鏃は多く見つかっていますが、銅鏃は一つも見つかっていません。また、青銅製品を作っていた痕跡もありません。そんな状況の下で「銅鏃の鋳型」が見つかるということは、実は大変重要なことである反面悩ましいことなのです。
 ・弥生時代中期の下之郷遺跡で銅鏃を作っていたのか?
 ・砥石として外から持ち込まれたものなのか?
 ・下之郷が活動していた時期のことなのか、後の時期のものなもか?
この砥石が見つかった第5環濠からは、多くの弥生時代中期末の土器が出ていると同時に上層からは後期の土器も見つかっていることから、「鋳型」として使用されていた時期を判定するのは難しいものがあります。
弥生時代中期の下之郷遺跡で銅鏃を作っていたという見方から、弥生時代後期、下之郷が衰退した後に、まだ埋没途中の環濠へ砥石として再利用されていた鋳型が捨てられた、という見方など、いろいろな見方が出来ます。

「下之郷遺跡まつり2018(第8回)」が開催されました(11月11日) 終了しました

ポスター ポスター
遺跡まつり
【日 時】 平成30年11月11日(日) 10時〜15時 
【開会式】10時〜 下之郷史跡公園特設ステージ
【会 場】下之郷史跡公園 環濠保存施設と周辺
【主 催】下之郷遺跡まつり実行委員会
【後 援】守山市・守山市教育委員会
【協 力】下之郷自治会
【ステージ発表:プログラム】
第1部:赤米つくり体験発表、下之郷遺跡クラブ「Go Kids」
  守山中学校書道部、5歳児発表など
第2部:和太鼓ほたる団演奏
チラシをクリックすると大きく表示されます
【環濠保存施設、周辺】
体験コーナー(参加費100円):弥生織り、わら細工、竹細工、ヨシ細工、木の実細工
無料体験コーナー:火おこし、弓矢、投げ網模擬、クラフト
【その他】
弥生の広場:やよいの食べ物
まんぷく市:模擬店
下之郷遺跡めぐりツアー

平成30年度秋季特別展「ひと・モノ・遺跡」開催 −遺跡には、行き交った人やモノの残影が映る−
  特別講演会「遺跡にみる人・モノの行き交い」 10月8日(月・祝) 終了しました

ポスター
遺跡からは、実に様々な出土品があり、それぞれの時代に生きた人々の生活を窺い知ることができます。
今回の展示会では、古代の人々の交流やモノの流通が、現代人の想像以上に闊達で広範なものであったことを展示、紹介されます。
(注記:野洲川下流域の弥生遺跡としてこのホームページ・シリーズで紹介しましたが、そこに掲載した素晴らしい遺物の実物が見て頂けるでしょう)

詳細はこちらから ⇒ 平成30年度秋季特別展「ひと・モノ・遺跡」


歴史シンポジューム  10月13日(土)
  「倭国の形成と伊勢遺跡」 〜整備・活用をめぐってW〜 終了しました

ポスター
−弥生時代の終焉と古墳文化の開始−
【内容】
 伊勢遺跡は国史跡に指定されましたが、今後、どのように整備し活用していくのか、大きな課題となります。
 今回、いかに遺跡を整備し、活用していくのか、この視点から第4回目のシンポジュームが開催されます。

詳細はこちらから ⇒ 歴史シンポジューム 「倭国の形成と伊勢遺跡」

「下長遺跡」ホームページ公開記念講演会 
 「イズモ王権は伊勢遺跡と関わるか?」を開催しました(H30.2.12)

ポスター
【日時】 平成30年2月12(月・祝) 午前14:30〜16:50
【内容】 第1部 14時30分〜15時
テーマ:下長遺跡ホームページの紹介
講 師:田口一宏(NPO法人守山弥生遺跡研究会 理事長)
第2部 15時〜16時20分
テーマ:イズモ王権は伊勢遺跡と関わるか?
 〜弥生後期の近江と山陰〜
講 師:森岡秀人氏(関西大学非常勤講師)
第3部 16時30分〜16時50分
考古学者に聞く
【場所】 ライズヴィル都賀山  1F レストラン ヴェルデュール
【主催】 NPO法人守山弥生遺跡研究会

【講演の様子】
「記念講演会」は、昨年好評だった「レストランを借切って、テーブルあり飲み物付き」形式での開催となりました。
昨年は募集定員60名を大幅に超える80名の方に参加して頂き、会場が混雑したため、今年は70名の参加者で締め切らせて頂きました。
下長遺跡HP概説、森岡氏の講演ともに新たな知見が得られたと好評でした。森岡氏の講演は「山陰:イズモ」からの視点でのお話で、「これまであまり聞く機会が少なかった地域の話が聞けた」と喜んでもらえました。
レストランの午後の空き時間を借りたため、時間的な制約があって、下長遺跡の紹介にあまり時間がさけず申し訳ございませんでした。

【講演の骨子】
「下長遺跡」ホームページ概説
講演風景 新しく制作された「下長遺跡」の誕生と遺跡の概要の話と、「下長遺跡のミステリー」の中から、水運とプレ東山道との陸運の接続拠点としての紹介がありました。一言でいうと「卑弥呼政権を支えた湖南の豪族」が下長遺跡です。
  • 弥生後期(伊勢遺跡時代)びわ湖水運の拠点として、また、プレ東山道(律令時代の東山道に先行する街道)との接続拠点として下長遺跡は造営された。
  • 古墳時代早期(卑弥呼の時代)、伊勢遺跡は廃絶されるが下長遺跡は水運/陸運拠点として栄え、卑弥呼政権を支える。
  • 出土する威儀具から、卑弥呼政権との密なる関係をもち、格の高い遺跡であったことが読み取れる。
  • 下長遺跡を流れていた川が埋没していき、水運拠点としての機能が果たせなくなって、衰退していった。
講演「イズモ王権は伊勢遺跡と関わるか? 〜弥生後期の近江と山陰〜
弥生後期の近江と山陰について、山陰(イズモ)〜近江〜近畿中央(ヤマト、カワチ)の遺構・出土物の比較から、当時の勢力関係を浮かび上がらせ、山陰と近畿中央の仲介勢力としての近江の位置づけを;
 @ここ30〜40年、歴史年代がクリアになった
 A鉄器の保有量から地域勢力の大きさが判る
 B銅製品からも地域勢力の大きさと地域間関係が判かる
 C集落構造から、地域性が判る
 D近江は、山陰勢とヤマト勢力の仲介を果たした
等の観点より紹介されました。
  • 鉄器の保有量は山陰が圧倒的に多く、近畿中央の数10倍もあり大きな勢力を誇っていた。近江は両者の中間地点にあり、水運・陸運の拠点として大和と山陰を仲介した。
  • 弥生中期の銅製品から見ても山陰は突出している。近江も多く出土している。山陰で銅製品を製造していた証左はなく、近江からはいろいろ出ている。近江湖南、湖東に一大銅製品工房があったと考えられる。
    伊勢遺跡や近江南部の遺跡の継続性も考え合わせると、中国史書にある「倭国」の前段階の「原倭国」が近江〜北近畿にあり、その中心が伊勢遺跡を核とする近江南部であろう。
  • 山陰の集落は丘陵地帯に広がっており、近江では平野部に広がっている。近江は農耕を基盤とした拠点集落が展開しており、山陰は大陸からの技術をもとに拠点集落が技術分担した社会システムとなっていた。
    近畿中央も平地に拠点集落が、ほぼ等間隔でネットワーク状社会を構成して交易をおこなう進んだ社会システムとなっていた。
  • 進んだ社会システムとなっていた近畿中央と山陰を仲介していたのが近江であろう。

「意見の広場」へ「弥生中期を終わらせた巨大地震」を掲載しました(H30.1.12)

H29年1月に「意見の広場:服部遺跡のミステリー」で「弥生中期末に大地をえぐるような大洪水が起きたのは2000年前の巨大震災? 」を投稿しました。この中で、2000年前の巨大地震で、弥生中期の社会が大きな被害を受けて歴史が変わった・・・と簡潔にまとめました。
従来の歴史の解釈を変える可能性のあるテーマであり、データを追記・補強して掲載します。確固たる歴史的事実があるわけではないのですが、数々の状況証拠を踏まえながら考察してみました。

是非ご覧ください。 こちらから ⇒ 「弥生中期を終わらせた巨大地震 」

「意見の広場」へ「 下長遺跡のミステリー 」を掲載しました(H30.1.12)

下長遺跡は弥生時代後期から古墳時代早期、卑弥呼が初期ヤマト王権を統治していた時代に、びわ湖水運および陸路との接続点となる一大拠点としてとして栄えました。
ホームページをまとめていて、卑弥呼との関係はどうだったのか? 興味があります。 遺跡の盛衰を見ていると、伊勢遺跡を引き継いで栄えたように見えます。「どんな関係だったのだろう?」と思う疑問が数々あります。
そのような不思議や疑問について、状況証拠を踏まえながら考察してみました。

是非ご覧ください。 こちらから ⇒ 「下長遺跡のミステリー」

「下長遺跡」のホームページを公開しました(H29.12.15)

下長遺跡は滋賀県守山市にある弥生時代後期〜古墳時代早期(卑弥呼政権の時代)にびわ湖水運の一大拠点として栄えた遺跡です。
独立棟持柱付大型建物(祭殿)や首長の居館、首長の権威を示す威儀具が多数出土しており、王権に関わる祭祀が執り行われていたようです。
卑弥呼政権とも密接な関係を保っていたと考えられています。

是非ご覧ください。 こちらから ⇒  下長遺跡バナー


公開勉強会
 「下長遺跡の時代」を開催しました(H29.11.19)

昨年度に続き、NPO公開勉強会を開催しました。
【日時】 平成29年11月19日(土) 午前10:00〜12:00
【内容】 第1部 10時〜10時20分
テーマ:下長遺跡ホームページについて
講 師:NPO法人守山弥生遺跡研究会 理事長 田口一宏
第2部 10時25分〜11時55分
テーマ:下長遺跡の時代 〜守山における古墳時時代の始まり〜
講 師:守山市分化財保護審議委員 大橋信弥氏
第3部 11時45分〜12時00分  質疑応答など
【場所】 駅前コミュニティホール  第3会議室
【講義概要】
第1部
・下長遺跡の紹介  ・服部遺跡との比較
第2部
・弥生後期の守山 −伊勢遺跡と服部遺跡−
・下長遺跡の時代 −近江における古墳時代の始まり−
・大岩山古墳群の形成 −湖南における古墳時代の始まり−

 滋賀ICT大賞2017で姉妹HP「服部遺跡」が優秀賞を頂きました(H29.6.20)

写真
滋賀県地域情報化推進会議が開催していたウェブサイトコンテスト「滋賀ICT大賞2017」で、姉妹ホームページ「服部遺跡」が地域活動部門の最優秀賞を受賞しました。
このコンテストは、滋賀県内の企業、地域活動団体、公共団体、個人等が運営しているウェブサイトで、滋賀の魅力を発信し豊かな地域社会を築くことに貢献している優れたウェブサイトを表彰するものです。
審査員の方から
「学術的な専門家が積極的に関わっているため、地域資産としての遺跡等の情報を丁寧にわかりやすくまとめたコンテンツのクオリティが極めて高く、評価できる点となっています。また、「意見の広場」が設けられ、学術の市民化に貢献している点について評価できます。
受賞者様は、昨年度も別遺跡のウ工ブサイトで最優秀賞を受賞されており、作りにいい意味の安心惑、安定感があります。この方向性を継続して、今後も頑張っていただきたいと思います。 」とのコメントを頂きました。
私どもがホームページを制作する基本的なスタンスが評価されました。


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