2012年度のニュース
23年11月 下之郷遺跡まつり 2012を開催
今日は一日、どっぽり弥生人下之郷遺跡まつり 2012 平成24年11月18日(日)
下之郷遺跡公園はは平成22年の開館以来、2周年となりました。と、同時に、国指定遺跡になって10年目にあたります。みなさんの日頃の支えに感謝の意気持を込めて、市民手作りの「下之郷遺跡まつり 2012」を催しました。
【イベント】
守山市青年会議所の司会進行で遺跡祭りが始まりました。
メインの舞台では、いろいろな催しが開催されました。今年は、新たに若鮎保育園の「親子ファッションショー」とJCもりやま塾の有志による「南中ソーラン」が披露されました。
来賓挨拶 岡村道雄氏(奈良文化財研究所名誉研究員)
守山市青年会議所の司会進行で遺跡祭りが始まりました。
メインの舞台では、いろいろな催しが開催されました。今年は、新たに若鮎保育園の「親子ファッションショー」とJCもりやま塾の有志による「南中ソーラン」が披露されました。
来賓挨拶 岡村道雄氏(奈良文化財研究所名誉研究員)
青年会議所の司会と実行委員長 |
市長挨拶、来賓挨拶 |
守山琵琶湖よし笛アンサンブル |
親子ファッションショー (若鮎保育園) |
南中ソーラン (JCもりやま塾有志) |
和太鼓ほたる団 |
【手作り・体験コーナー】
下之郷遺跡から織り機の部品が出ています。わらも、よしも、木の実もありました。下之郷の弥生人もきっと何かを作っていたでしょう。
弥生時代には竹は無かったと言われています。でも古い時代から使われてきました。火起こしも大変だったでしょうね。大勢の子どもたちが手作りの体験をしてくれました。
弥生時代の貫頭衣を着てもらい、記念の写真を撮ってカレンダに仕上げました。
下之郷遺跡から織り機の部品が出ています。わらも、よしも、木の実もありました。下之郷の弥生人もきっと何かを作っていたでしょう。
弥生時代には竹は無かったと言われています。でも古い時代から使われてきました。火起こしも大変だったでしょうね。大勢の子どもたちが手作りの体験をしてくれました。
弥生時代の貫頭衣を着てもらい、記念の写真を撮ってカレンダに仕上げました。
弥生織りに挑戦 |
わら細工 |
よし細工:よし笛、写真立 |
竹細工:竹馬、竹とんぼ |
織 藁 葦 竹 手作りコーナー 木の実 体験コーナー 火 衣 |
ドングリで首飾り作り |
弥生人はこうして火を起こした |
弥生の衣装で写真を撮って ⇒ |
⇒⇒カレンダー 可愛い赤ちゃんも |
【弥生食】
弥生の人も食べていたに違いない「赤米のお粥」と「しし鍋」を"ふるまい"として食べてもらいました。
米つくり体験の子供たちが、お粥作りを手伝ってくれました。
弥生の人も食べていたに違いない「赤米のお粥」と「しし鍋」を"ふるまい"として食べてもらいました。
米つくり体験の子供たちが、お粥作りを手伝ってくれました。
弥生の土器で「赤米のお粥」 |
弥生食
ふるまい 弥生の食事はいかが? |
大きな鍋で「しし鍋」つくり |
【協賛展示・その他】
地元野菜や花卉販売、川魚料理の即売も同時開催。
史跡保存施設の入った直ぐの所に「下之郷遺跡の航空写真」が置かれました。皆さん、我が家探しに興味深かそう。館内では「夏休み体験講座」や子供たちの「弥生の米つくり体験」の活動紹介のパネルが展示されていました。
地元野菜や花卉販売、川魚料理の即売も同時開催。
史跡保存施設の入った直ぐの所に「下之郷遺跡の航空写真」が置かれました。皆さん、我が家探しに興味深かそう。館内では「夏休み体験講座」や子供たちの「弥生の米つくり体験」の活動紹介のパネルが展示されていました。
地元野菜の即売会 |
我が家はどこかな? |
活用団体の紹介パネル |
主催 | 下之郷遺跡まつり2012実行委員会 | |
共催 | 守山市教育委員会 | |
協賛 | 滋賀県猟友会守山支部 |
下之郷史跡公園「夏休み体験講座」を実施しました
【開催趣旨】
下之郷遺跡は、地中から動物や草、木、虫、魚などがたくさん発見されていて、弥生時代のタイムカプセルとも言われています。今回は弥生人の生活や文化、環境を身近にある植物の標本作りや機織り、粘土細工の体験を通して学びました。
1 体験講座の内容と募集要項
【弥生織り体験】 講師:立石 文代、林 益代
講座 |
日時 |
内容 |
定員 |
材料費 |
第1回 |
平成24年8月10日(金) | マユから糸をとり、機を織る | 15人 | 無料 |
第2回 |
平成24年8月20日(月) | 布を染める | 15人 | 200円 |
【1回目:マユから糸をとり、機を織る】
【2回目:布を染める】
今回は絹糸づくりを体験しました。絹糸の素材になるマユは、今年6月に蚕の里親体験の時に出来たマユを使用しました。マユの一ヵ所をつまんで、引き伸ばしていくと繊維が出てきます。伸ばした繊維を左に撚りかけしていき、出来たもの(2本)を合わせて今度は右に撚りかけをして糸に仕上げます。巻き取った糸をもとにミニチュア機織り機(写真:右)を使い、小さな布も作りました。 |
マユから糸を取り出し、織る
|
本日は、布を染める作業を体験しました。今回の染織体験は、乾燥させた藍(アイ)を用い、溶解液とハイドロをお湯に入れて染液をつくり、その中に各人で輪ゴムでしばった布をつけ込む作業をしました。10分程染液につけ込み、引きあげ、空気にさらすとサッと色が変わります。水洗いの後に、再び同じ作業をくり返すと出来上がりです。出来上がった布を手に記念撮影をしました。 |
アイで染めて作品を仕上げる
|
【草花標本づくり体験】 講師:坂本 寧男、土山 博子
講座 |
日時 |
内容 |
定員 |
材料費 |
第1回 |
平成24年8月3日(金) | 草花や薬草の採集 | 15人 | 無料 |
第2回 |
平成24年8月24日(金) | 草花標本づくり | 15人 | 200円 |
【1回目:草花や薬草の採集】
【2回目:草花標本づくり】
今回は、身近な場所に生育している草花を理解するために標本づくりをしました。標本づくりは、植物採集と観察からはじまります。植物学を専門としている阪本先生や稲と雑穀の会の方々の案内に従い、参加者は史跡公園を散策しながら、植物を採集していきました。採集した植物については、採集場所や日時などを付け、新聞にはさみ込む作業をおこないました |
史跡公園周辺で草花を採集する
|
前回、新聞紙にはさけておいた植物を、台紙に貼りつける作業を行いました。採集植物を台紙に貼った後は、植物の名前や採取場所、日付などを記入したカードを添えて仕上げていきます。簡単に名前がわかる植物もありますが、わかりにくいものもあります。参加者は、阪本先生にその見分け方や名前の由来、どのような場所で見かけられるのかなど、熱心にたずねていました。 |
押し花にした草花を標本にする
|
【弥生の絵画銘板づくり体験】 講師:田口 一宏、川畑 和弘
講座 |
日時 |
内容 |
定員 |
材料費 |
第1回 |
平成24年7月30日(月) | 弥生の絵画文を土板に描く | 15人 | 200円 |
第2回 |
平成24年8月6日(月) | 弥生絵画の土板を野焼する | 15人 | 無料 |
【1回目:弥生の絵画文を土板に描く】
【2回目:弥生絵画の土板を野焼する】
今回の体験教室では、弥生人が土器や銅鐸に描いた絵画や記号、文様を学び、実際に粘土板に刻む体験を行いました。参加した児童は、まずテラコッタという粘土をていねいにこねて、板の上に伸ばし、叩きながら四角い板状に仕上げます。そのあとで表面を糸切りして平滑な板面をつくり、その上面に思い思いの図柄や絵を描きました。 |
陶板を作り弥生絵画を描く
|
今日は屋外で作品の野焼きです。作った土版は, 急に温度を上げてしまうと割れてしまう恐れがあるため、平地に設けた野焼き場所の中心から少し間隔を離して、予熱からはじめました。火から離して時間をかけて余熱した土版を、徐々に火床の中央に寄せていき、その後、勢いよく火を焚きつけ焼き上げました。参加者は、焼きあがった土板を前に、上手な焼き方のコツなど意見交換をおこないました。 |
陶板を野焼する
|
弥生人養成講座 3回コースを開催しました
【開催趣旨】
国史跡下之郷遺跡からは、弥生人が食べていた米をはじめ魚や動物の骨、そして衣服を織るための道具など、
貴重な資料が多数発見され注目されています。
今回の講座は、講師から「食」や「織り」の文化についてお話をしていただくとともに、実際にものづくりの
様子などを観て頂きます。
貴重な資料が多数発見され注目されています。
今回の講座は、講師から「食」や「織り」の文化についてお話をしていただくとともに、実際にものづくりの
様子などを観て頂きます。
開催内容
講座 |
日時 |
演題 |
講師 |
その他 |
第1回 |
平成24年6月10日(日) 午後1時半〜4時 |
『琵琶湖の魚の料理アラカルト』 | 堀越 昌子 (滋賀大学 名誉教授) 戸田 直弘 (守山漁協) |
※琵琶湖の魚の現状解説を行います ※稲と雑穀の会から「ふなずし」づくりの紹介します。 |
第2回 |
平成24年6月30日(土) 午後1時半〜4時 |
『魏志倭人伝をひも解く −海南島リー族の機織り』 |
新田 恭子 (京都造形芸術大学 講師) 東村 純子 (国立民族学博物館 研究員) |
※腰機の布織り実演をおこないます。 |
第3回 |
平成24年7月14日(土) 午後1時半〜4時 |
『「米と魚」のエコ・ヒストリー』 | 佐藤 洋一郎 (総合地球環境学研究所 教授) 土山 博子 (稲と雑穀の会 代表) |
※熱帯ジャポニカ米の菓子作りを紹介します |
(第3回-7月14日) 『「米と魚」のエコ・ヒストリー』
今回の講師は、総合地球環境学研究所の佐藤洋一郎さん。現在の環境問題や食文化、生態学、農学と様々な分野で発言されている先生ですが、根っこの部分は植物遺伝学。特に稲については、日本の学界をリードする方です。
下之郷遺跡とのかかわりは、平成9年の発掘調査で、稲のDNA分析を手掛けられたことに始まります。出土した弥生時代の稲には「熱帯ジャポニカ」といわれる品種があり、弥生時代の稲作の技術や焼き畑、縄文稲作とのかかわりなど議論が現在も続いています。
熱帯ジャポニカの米作りを行っている地域では、田んぼで魚を養育し、捕まえる風景が普通に見られる(米と魚の同所性)とのこと。現代日本の田んぼは、「米」作りに特化した場所になっていて、弥生時代の米作りの風景とはずいぶんと違うものになっているとのことでした。
佐藤先生のお話しの後では、稲と雑穀の会の土山博子さんのレシピから、熱帯ジャポニカの米粉を使ったお菓子が配られ試食が行われました。使われた熱帯ジャポニカは、数年前に佐藤先生から実験用に頂いたラオスのモチ米で、史跡公園の田んぼで収穫されたものです。
皆さんお味のほどは、いかがでしたでしょうか〜。今年も栽培中です。
佐藤先生の講演 |
熱帯ジャポニカの説明 |
熱帯ジャポニカのお菓子 |
(第2回-6月30日) 『魏志倭人伝をひも解く―海南島の機織り文化―』
今から2000年以上前の弥生時代の人々は、どのような衣服を身に着けていたのか? その様子が記された書物が『魏志倭人伝』。
「男子は皆、露?(ろかい)し、木緜(もくめん)を以て頭に招け、その衣は横幅、ただ結束して相連ね、ほぼ縫うことなし。女子は被髪屈?(くっかい)し、衣を作ること単被(たんぴ)の如く、その中央を穿ち、頭を貫きてこれを衣(き)る」とある。また、倭人の習俗は?耳・朱崖(中国海南島)と同じと記されています。
そこで、今回の養成講座では、海南島(リー族)の機織りについて新田さん、東村さんのお二人からお話しと貴重な写真、民族衣装を見せていただきました。そして、機織りの仕方について道具の解説と実演をしていただきました。受講者は腰帯機(輪状式の腰機)を巧みに操作し、図柄を織り込む、新田さんの手の動きに感心していました。
今から2000年以上前の弥生時代の人々は、どのような衣服を身に着けていたのか? その様子が記された書物が『魏志倭人伝』。
「男子は皆、露?(ろかい)し、木緜(もくめん)を以て頭に招け、その衣は横幅、ただ結束して相連ね、ほぼ縫うことなし。女子は被髪屈?(くっかい)し、衣を作ること単被(たんぴ)の如く、その中央を穿ち、頭を貫きてこれを衣(き)る」とある。また、倭人の習俗は?耳・朱崖(中国海南島)と同じと記されています。
そこで、今回の養成講座では、海南島(リー族)の機織りについて新田さん、東村さんのお二人からお話しと貴重な写真、民族衣装を見せていただきました。そして、機織りの仕方について道具の解説と実演をしていただきました。受講者は腰帯機(輪状式の腰機)を巧みに操作し、図柄を織り込む、新田さんの手の動きに感心していました。
講演者の新田さん |
新田さんの織り実演 |
受講生もチャレンジ |
織り模様も可能です |
(第1回-6月10日) 『琵琶湖の魚の料理アラカルト』
6月10日(日)に『琵琶湖の魚の料理アラカルト』と題して堀越昌子さん(滋賀大学名誉教授)から魚介を利用したアジアの魚食文化について、戸田直弘さん(琵琶湖の漁師)から琵琶湖の漁業の現状と漁師の生活についてお話しがありました。
下之郷遺跡からは多量魚の骨(ゲンゴロウブナ)が見つかっていますが、弥生人はどのようにして魚を捕まえ、食べていたのか? が、今回の話題につながっています。
堀越さんの話では、日本には、ナレズシ、漬物、味噌、醤油、酒、納豆など多彩な伝統料理が残っていますが、アジアモンスーン圏では、同様に保存食が発達しているとのこと。滋賀県は特に、米と魚を柱とした料理が豊富だということで、魚の種類やその料理方法が紹介されました。
戸田さんからは「エリ」などを使った琵琶湖の漁業や魚の漁獲高など貴重な話を聞かしていただきました。
その後、稲と雑穀の会から、下之郷史跡公園で栽培された赤米と戸田さんから手に入れたニゴロブナで「ふなずし」づくりの実演があり、会場の皆さん、興味深々でした。
6月10日(日)に『琵琶湖の魚の料理アラカルト』と題して堀越昌子さん(滋賀大学名誉教授)から魚介を利用したアジアの魚食文化について、戸田直弘さん(琵琶湖の漁師)から琵琶湖の漁業の現状と漁師の生活についてお話しがありました。
下之郷遺跡からは多量魚の骨(ゲンゴロウブナ)が見つかっていますが、弥生人はどのようにして魚を捕まえ、食べていたのか? が、今回の話題につながっています。
堀越さんの話では、日本には、ナレズシ、漬物、味噌、醤油、酒、納豆など多彩な伝統料理が残っていますが、アジアモンスーン圏では、同様に保存食が発達しているとのこと。滋賀県は特に、米と魚を柱とした料理が豊富だということで、魚の種類やその料理方法が紹介されました。
戸田さんからは「エリ」などを使った琵琶湖の漁業や魚の漁獲高など貴重な話を聞かしていただきました。
その後、稲と雑穀の会から、下之郷史跡公園で栽培された赤米と戸田さんから手に入れたニゴロブナで「ふなずし」づくりの実演があり、会場の皆さん、興味深々でした。
講演者の堀越さん |
戸田さんのお話 |
フナすし作りの説明 |
使ったフナと赤米 |
下之郷史跡公園の弥生体験授業(吉見小)
下之郷遺跡に近い場所にある吉身小学校では、毎年、見学会や体験学習会などを行い、遺跡の活用や遺跡活用団体との交流が盛んです。5月14日には、6年生の生徒約100人が下之郷史跡公園で校外学習を行いました。小学6年生の社会科の教科書には、縄文時代や弥生時代の説明が書かれていますが、今回の学習では、地元、守山の下之郷遺跡から出土した弥生土器や石器、木器など本物を見学しながら、弥生時代の歴史について理解を深めました。吉身小学校は毎年5年生が「じいちゃんズ」と赤米栽培学習を年間通じて行っており、今回は、昨年取れた赤米を利用して、どれくらいの時間でご飯が炊けるか、今の炊飯方法とどのように違うか等を比較する体験授業を行いました。
授業のなかで火おこしや炊飯実験については、稲と雑穀の会の協力を得て行われ、授業の終わりには、炊きあがった赤米を試食することもできて、楽しく、賑やかな時間となりました。 。
下之郷の土器の話を聞く |
懸命に火起こしをしています |
起こした火で赤米を炊く |
下之郷史跡公園の弥生体験授業(速野小)
4月18日と19日、史跡の見学や体験を通じて大昔のくらしを考えようと、守山市立速野小学校6年生の生徒140人が下之郷史跡公園で校外学習を行いました。下之郷遺跡の説明を受け、遺跡から見つかった石器や土器などを見学し、機織りや火おこしの体験もしました。
この授業では、稲と雑穀の会が火おこし、弥生織りの会が機織りの実習を受け持ち、児童たちに手取り足取りで指導にあたりました。
機織りでは、毛糸を使ってカラフルなコースタを作りました。昭和の初め頃まで実際に営んでいた下之郷のおばあさんも参加され、児童とも楽しい時間が過ごせました。
また火おこしでは、弥生時代に使われていた「ウツギ」という植物を火きり棒にした火起こし道具を使い、摩擦熱で実際に火がつくかの実験もおこないました。
下之郷遺跡の話を聞く |
弥生織りでコースタ作り |
懸命に火起こしをしています |